00 *Prologue*

 私たちの世界からずっと遠く、また別の世界にそれはある。名前は、<世界図書ウェルツビブリオ>。ここは、名前の通り<世界ウェルツ>を貸す図書館である。その図書館を管理する者と守護する者が2人だけで住んでいる。管理するのは<館長レジッサー>、守護するのは<門番フーナー>と呼ばれる。


「桐哉様、先程から一体何を…わっ、すごいほこりではないですか!」
 世界図書館は閉館時間になると、2人の楽しげな声が奥から聞こえてくる。<館長>の郷須ごうす桐哉とうやと、<門番>のPhoenydフォエニド=Nixニクスだ。
「げほ、ごほっ…ご、ごめんねフォエニド…。しばら奥館おうかんを片付けてなかったからさ、今日からちょっとずつやろうかなーと、思って」
 桐哉が生活している<奥館>は、世界図書館の一番奥に位置している。桐哉の個人の所有物である本や資料などは全て、ここの壁面収納に仕舞われているのだ。そしてそれを、桐哉のペースだと“100年に一度”くらいで整理整頓などをするので、“100年分”のほこりが積もってしまうのだ。

「もっと10年くらいで片付けましょうよ、桐哉様…。私もお手伝いしてもよろしいですか?」
「あー、助かる!ありがと、フォエニド。…えーと、とりあえずほこりをどうにかしようか」
「そうですね。吹き飛ばして水に閉じ込めてはいかがでしょう」
「さすがフォエニド、名案!早速やってみるよ、離れててね」
「桐哉様には及びませんよ」
 こう言うと桐哉は、両手を大きく掲げた。Magieマギ-魔力-が高まるのを感じる。
「風よ、粉塵を飛ばし…水よ、それを集め閉じ込めよ!Windヴィント undウント Wasserヴァッサー!!」
 桐哉の足元から空色と若葉色の入り混じった魔法陣が広がり、部屋全体を包み込んだ。途端に、部屋中をやさしい風が飛び回りほこりを飛ばし、一か所に集めたかと思うと次の瞬間には大きな水の塊の中にすべて閉じ込められていた。
「さすが、桐哉様。素晴らしい魔法です!」
「うん、それは嬉しいんだけど…。これ、どこに捨てようか?」
「…ええと」

 片付けが一段落ついて、2人は少し休憩することにした。本で埋まり、足場もなくなっていた桐哉の部屋は、普通に歩けるくらいには片付いていた。
「はあ~、疲れた~」
「もっとこまめに片づけをしていれば、こんな風にはならないで済みますよ、桐哉様?」
「フォエニドって時々意地悪だよね…」
「そんな、滅相もない。私はあなたを尊敬してやまないのですから…。ところで桐哉様、その大量のノートは一体…?」
 テーブルの上に突っ伏して、愚痴をこぼす桐哉にフォエニドが軽くたしなめる。フォエニドは、桐哉の横に積まれているノートの束に目をとめた。何百年も置き去りにされたような、黄ばんで開けなさそうなものまである。
「ああ、それね。僕の日記だよ。結構走り書きみたいなのばっかなんだけど…。面白いと思うよ、読んでみる?」
「私が読んでもよいのですか?日記なのでしょう」
「いいよー、フォエニドなら。例えば、この日。フォエニドもよく覚えてる日だと思うよ」
そう言って桐哉は、比較的上にある何十年か前くらいの日記を開いた。
「ほら、この日だよ。覚えてるでしょ?あの子が初めてここに来た日」

* * *

今日はお客さん少なかったかなぁ。でも、そんなことより驚いたことがあった!この世界図書館で働いてきて長く経つけど、たぶん初めてのことなんじゃないかな。生身の人間が、来たんだ。

普通、この図書館に来るには自分の名前と一切の過去、未練を捨ててこなきゃいけない。そして、僕の前に来て初めて僕が名前を与えるんだ。なのに、彼は自分で名乗った。“僕ら”とは違うのに。
例えば、僕のような堕天使。フォエニドのような人間から悪魔になったっていう、ネフィリム。持病のある僕に薬を作ってくれている崇璐すうろ栞泰けんたさんのような天使。そして、神。更に、僕らには年齢という概念がない。そういう存在じゃないと、生身のままで来ることはできないはずなのに。

しかも、彼はここで僕と出会ったときにこう言った。
「僕はあなたに会いに来たんです、郷須桐哉さん」
ほんと、びっくりした。さっき書いたような存在以外は普通、僕が名前を“呼ぶ”まで僕のことが見えないし、まして名前なんて知らないはずなんだ。あんまりびっくりして黙ってたら、彼はまた言った。
「人間界の守護者をされている崇璐さんから、薬を預かってます。いつもより強めに作ってあるそうですよ」
何で僕の薬を持ってるの。何で栞泰さんを知ってるの。疑問がありすぎてもう、本当訳分かんなかったなぁ…。で文字通りぽかんとしてたら、今度は名乗ったんだ!
「ああ、肝心なことを忘れてた。…初めまして。僕の名前は紺青こんじょう悠爾ゆにといいます。あっ、あなたはフォエニド=ニクスさんですよね?一度会ってみたかったんです!」
名前を捨ててくるはずの人間が何で名前を名乗ることができたのか、ってその時はただただ驚いたけど、理由はいたってシンプルだった。彼は“人間”じゃなかったんだ。

「あはは、驚きますよね、普通…。この図書館のルールは崇璐さんに聞いたので、わかりますよ。えーと、僕…ちゃんといろいろ捨ててきたはずなんですけど。名前だけはどうしても離れてくれなかったのかな。や、多分僕が“人間”やないからやと思うんです。僕は、うーん…なんて言うか…」
彼はもったいぶって、いろいろ考えてこう言ったんだ!
「簡単に言うと、僕は妖精エルフのようなものだと思います」
何なの、「だと思います」って…って思ってたら、確かに彼はエルフの証明しるしを見せてくれた。彼が両手を組んで祈ると、背中から半透明のきれいな羽が生えた。

暫く喋ってるうちに、3人ですっかり仲良くなっちゃって、いつの間にか夜になってた。悠爾はすごくかしこくて、面白い子だった。「帰ります」とか言ってたけど、あんな姿で帰る場所あんのかな?でも、何かあったら栞泰さんとか知り合いみたいだし、助けてもらえばいいよね。
今日の日記はこれで終わり。明日も忙しくなるといいな…。

* * *

「こんな感じ。ね、フォエニド覚えてる?最近は会ってないけど、悠爾元気にしてるかな」
「覚えておりますよ、あの日はとても印象深い日でしたから。そういえば桐哉様、栞泰様の薬はもうじき無くなるのではないですか?もしかしたら、悠爾が持ってきてくれるかもしれません」
 桐哉は日記を読み終えて、悠爾を思って軽くため息を吐いた。フォエニドが慰める。
「そうなんだ、薬が殆ど無くて…。あの日から何度か悠爾に薬を運んでもらってたけど、ここ何十年あの子来てないからさ。そろそろ…」

「あの、お二方…。お久しぶりです。桐哉さんの薬、お持ちしました」

小説をこっちでも載せたい

わーい朝から土砂降りでテンションおかしくなってきたわーいww

そういえば前回の投稿で、「次回の投稿はきっとイラスト付きだと、自分を信じる!w」って書いたけど…実はまだイラストできてない!!!ていうか今から描くよ!

 

初投稿で「小説載せたい」的なことを書いたのを僕はちゃんと覚えている。という訳で、世界図書館こっちでも連載始めます!たた多分カテゴリーとかで分ければ大丈夫なはずだ…(;^ω^)自信無いしこういう試みとか初めてなので、ここ直したほうがいいと思う!とかいうことはコメントで教えてください(;'∀')

で、今からやってみます。。

七夕終わっちゃった(/・ω・)/

ぼーっとしてたらいつのまにか七夕終わっちゃった!イラストも何も書いてないよー。どうしよう?今から描くか?書くか?いやいやむりだww今月忙しくて書く暇そんな無いし。でも書きたい!

という訳で、ツイッターで募集したイラリクを、ツイッターとここの両方に出すことにしよう。って今決めた!w

 

ちなみに今日は1時間目からギリシャ神話のトロイア戦争でした。争いの女神エリスが

「私だけ結婚式に誘ってくれないなんてひどい!こうなったら暇だしいたずらしてやるー!!」

とか言って、黄金の林檎を投げ入れたのが原因なんだ。きっかけが小さすぎて意味わかんないwwwところでこの結婚式は、かの有名なアキレウスの両親の結婚式。ペレウステティスだったかな…。もうテストが心配になってきた( ;∀;)大丈夫かなー(笑)

2時間目は今のとこ一番嫌いな授業で…っていうか先生が苦手なんだけど。まあこれはいいや。

 

よし、お腹すいたしお昼ご飯食べに行こう。次回の投稿はきっとイラスト付きだと、自分を信じる!wそういえば僕の七夕の願い事は、

「二次元とこの世界を自由に行き来できるようになりたーい!」